問題や症状を外在化して自分と切り離す:後編

問題や症状を外在化して自分と切り離す。

 

今回は後編っていうことなので、

かるーく前回のおさらいをしようと思います。

 

長年頭を悩まされている肩こり・首こりは、ストレッチや睡眠などで毎回改善は見られなかったんです。そこで、外在化という心理療法にトライしてみました。

 

外在化っていうのは、問題や症状をイメージにして自分自身と切り離すことです。

 

外在化にあたり、取り入れたテクニックはエンプティチェア。直訳で空っぽのイス。

 

自分が座る分と外在化させた問題のイメージが座る分と複数のイスを用意します。自分が座るイスを移動することで、自分とは別の立場に立ち、自分を客観視して新たな発見を得ることが狙いです。

 

ここまでが前回までのおさらい。

 

さて、今回は、ワークの詳細と得られた発見について書いていこーと思います!

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外在化して分かったのは症状を受け入れる

まず初めに、イスを2つ用意します。片方には自分が座り、もう片方には何もありません。いわゆる空っぽというやつです。

 

その空っぽのイスに、肩こり・首こりのイメージが座っていると思い込みます。

 

肩こり・首こりをイメージにすると何だろう?

 

出てきたもの

 

肌色の…

長方形

 

動物でも植物でもなく、ただの物質

肌色の長方形。

 

「何これ? これに何の意味が?

 

この形・色が示すのは、実は深層心理が…」とか

 

余計なことに頭を使わずに、ただ思い浮かぶがままにイメージを膨らませます

 

この肌色の長方形はどこにあるのだろう?」※イスの上にあるイメージですが、元々どこにあるものなのかってことです。

 

次に出てきたのが、

 

雲ひとつない濃い青空。地上は深い緑の草原が一面に広がり、そよ風にサワサワと揺られています。

 

そこに1つだけ、ポツンと肌色の長方形が。

 

その光景を見て思わずこう思いました。

 

「いやいやお前不釣り合いやろ。なんでそこにおんねん。ってかしんどいねんお前とおると。」

 

中々辛辣な言葉が出てきます(笑)。そりゃそーですもん苦しめられていますから。

 

一通り湧き上がる感情に身を委ねた後、攻守交代と立ち上がり、長方形をイメージしていたイスに移動します。

座るイスを移動して

先程までイメージしていた肌色の長方形が座っていたイスに、今度は僕自身が座ります。

 

僕自身が長方形になりきったつもりでイスに座り、

 

さっきまで僕が座っていた空っぽとなったイスに目をやりました。

 

座っていた僕をイメージします。すると出てきたのは、

 

なんと

 

 

 

獅子舞の獅子が崩れた異形の化物の姿がありました。

 

「えぇ〜これが僕かよっ!」って軽く衝撃を受けるも、ま、イメージだからしょうがないっかと割り切るのも早く、

 

化物の話すことを聞きました。

 

「お前不釣り合いやねん。しんどいねんお前とおると…」

 

イスに移動する前の僕が言っていたことですね。ですが今度は僕が草原にいるから言ってるのではなく、長方形の人間性?存在そのものについて言っているように聞こえました。

 

不釣り合いだーって言われて長方形の僕が思ったのは、

 

「いやいや化物に不釣合いとか言われましても…」って困惑した感じ

 

さて、自分を客観視したところで次のステップへと移ります。

 

肩こり・首こりのイメージが、長方形として化物である僕に姿を見せることで何を伝えたかったんでしょうか?

 

 

この姿を見せることで、僕に何を伝えたいの?

 

 

「化物のような異形になっているのは、首こり・肩こりを嫌うから。肩こり・首こりは緊張の表れで、それを訴えているのに嫌ってばかり。症状として訴えることで、自分を大切にしてよって伝えてるんだよ。それと、この症状とは別だけど、風邪気味の人が近くにいるとマスクをしたりして明らかに敬遠してるよね。自分の足を引っ張るって思って、嫌って、排除しようとする心が異形の表れだよ。もっと受け入れる心を持とうよ。」

 

 

パーッとこんな考えが一気に頭に浮かんだんです。すごいでしょ(笑)。これがいわゆる自分を客観視することで得られた気付き、発見というやつです。

 

思い付くがまま喋るので、結構脈絡のないことも出てきます(笑)。

 

症状に意識を傾けて、自分を大切にする。嫌わずに受け入れる。この発見を大切にしたいと思います。

 

これで終わりじゃありません!ワークにはまだ続きが。

肩こり・首こりが何もかも大丈夫になったら?

発見があって終わりではありません。

 

ここで更にワークを進めるために、問いを投げます。

 

もし肩こり・首こりが何もかも大丈夫になったら、肌色の長方形からどうなるの?

 

そして元の席に戻り、さっきまでいた肌色の長方形のイスに目をやりました。

 

そこにいるのは、長方形ではなく、

 

スラッとして綺麗な白鳥です。長い羽をバサッと広げ、優雅に佇んでいます

 

「そうか。僕が肩こり・首こりを受け入れれば、あの白鳥のように羽ばたくことが出来るのか。」

 

この白鳥を抱きかかえ胸の中に一体化し、ジワジワと広がる温かい感覚を味わいました。

 

「僕自身が羽ばたけるようにこの感覚を覚えておこう!」と思い、感覚を味わいながら羽を広げる仕草をしました。

 

これ、アンカリングっていいます。五感からの情報を元に特定の感情を引き出す仕掛け。羽を広げる仕草が五感からの情報にあたるんですね。

 

こうして僕は、肩こり・首こりを感じる度に、羽を広げる仕草を取って胸のジワジワした感覚を味わい、症状と付き合っていこうと思います。

 

白鳥のように大きく羽ばたくために。

まとめ

さて長々と書き連ねましたが、ワークを一通り終えました。

 

症状を自分と切り離す外在化を行うために、エンプティチェアという技法を用い、自分を客観視することで得られた発見。

 

その発見は症状そのものを受け入れるということです。その結果僕は大きく羽ばたいていけることが分かりました。

 

肩こり・首こりに対しては正攻法ではありませんが、自分が上手く行く方法を見つけるためにあれこれ試していきたいですね。

 

エンプティチェアは結構思いもよらないことが、頭にポンポン浮かんできます。

 

それだけ普段から自分を客観視出来ていないということですね。

 

人の気持が知りたいなど色んなことに試せますので、是非お試しあれ!

 

おしまい。

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