P/N≧3
さて、これは何の式でしょう?
・
・
・
Pはポジティブ(positive)のPで、Nはネガティブ(negative)のN。
この式が表すのは、ポジティブ感情はネガティブ感情の3倍以上。
そうなると、人は幸せを感じられるという幸せの式だ。
ノース・カロライナ大学の教授であるバーバラ・フレドリクソンらによる研究で分かったこと。
研究の発端は、”ある事実”が発覚したことから。
”ある事実”とは、カウンセラーがクライアントの術後経過を追った後、
実は、
クライアントの多くが幸せになっていないということが分かったんだって。
どうして幸せになっていないんだろう?
そもそも幸せになるためにカウンセリングを受けるんだから、幸せになっていなかったら失敗じゃないの?
この疑問、ポジティブ感情とネガティブ感情双方の性質に着目することで答えが見えてくる。
多くのカウンセリングの実際は、傾聴・共感によってクライアントのネガティブ感情を取り去っている。
ネガティブ感情を軽減するとβエンドルフィンという鎮痛作用をもたらすホルモンが分泌される。
鎮痛作用
カウンセリングによって、ネガティブ感情を軽減させることで、過去の痛みを和らげている。
それじゃあ成功じゃないの?と思うのが自然だ。
ところがどっこいこのβエンドルフィンはあくまで鎮痛作用。オキシトシンやドーパミンのように幸福感は生まない。
カウンセリングでネガティブ感情は軽減してもポジティブ感情を生み出していないといえる。
だから経過を追っても幸せになっていないという結果になったんだね。
P/N≧3
Nを軽減しても、元々のPがすくなければ3以上となりえず幸せだと感じられない。
誰だって生まれからには、本当は幸せになりたいはずだ。
そのために僕達は、頭を悩ますネガティブ感情を軽減させるだけでなく、ポジティブ感情を増幅させるアプローチを取る必要がある。
僕が抱えるたくさんのモヤモヤの中に、このテーマの問題があった。
これまでの人生それなりに?辛い出来事があったし、今後の人生ずーーーっと付き纏うのではないか?そんな不安があった。
それだけじゃない。
むしろ本当にやっかいなのは、仮に過去の辛い出来事を癒やしたとしても、自分の将来についてどう設計したいのかが見えてこないことだ。
過去の苦しみを和らげても将来幸せになれるかどうか分からない
将来の幸せを考えても、過去を癒せなかったら結局幸せになれない
卵が先かニワトリが先か。
相反する2つの考えが頭の中に同居しちゃってるので、どっちが正解か分かんないからどっから手を付けていけば良いのか分かんないんだよ。
ただただ指を咥えて日々ボーっと過ごしているのが、もどかしくて仕方なかった。
P/N≧3
幸せを感じる公式で分かった。ポジティブの側面を増やし、ネガティブの側面を減らせば幸せを感じられる。
今になって思えば、グルグルグルグルと頭の中をごちゃごちゃと考えていた笑。Pを増やし、Nを減らす。1周まわって戻ってきたけどシンプルにこれしかない。
次の記事では、P、ポジティブ感情について書こうと思う。
心理療法家矢野惣一さんの問題解決セラピスト養成講座では、本記事のようなポジティブ感情・ネガティブ感情について、より奥深く、よりスッキリと学ぶことができるのでオススメ。
おしまい。