アドバンテージがある国ニッポンに生まれたという恵まれた事実

恵まれている。

 

海外のとあるリゾート地に旅行に出かけていたときのこと。

 

そこで僕は今、十分に恵まれていることを実感した。

 

普通に物を買える国ニッポンに生まれてきたことに。

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お金があれば欲しい物が手に入り、何でも出来る

日々の喧騒を忘れ、ビーチを眺めながら穏やかな時間を過ごしていた。

 

そこに40〜50歳ぐらいの現地の女性と思しき方が僕の所へやってきた。

 

「しゃっちょーさん。このアクセサリー格好いいよ。1つ1000円でどう?」

中々流暢な日本語だ。

 

「どれどれ?へー日本ではあまり見かけないアクセサリーで色もキレイだね。でも1個1000円は高いな~。」

 

「それじゃあ700円に下げるからどう?」

 

「う〜ん…本当に欲しい!と思う物以外は買わないようにしてるから、今回はいいわー」

 

「日本人お金持ち。これぐらいの値段だったら簡単に買えるのに。ケチ!」

 

「ごめんよー。他あたってガシガシ稼いでねー。」

 

「いっぱい売ってお金持ちになれば、欲しい物が手に入り、何でも出来るから頑張る!」

 

そう言葉を残し、他の人の所に売り込みをかけに行った。

 

その姿を目にしながら、何を当たり前のことを…と思っていたけれど、

後ほどこの言葉の重さを身に沁みて感じることになった。

手が届かない物を日常的に提供する立場

ビーチでの攻防?も終わり、僕はレストランで食事を取った。

 

旅行者向けのレストランということもあり、価格は¥1,000〜¥2,000と日本とほぼ同じ水準。

 

「まぁリゾート地だからな」

 

と自分を納得させてお土産を買いに出かけた。

 

お土産屋も旅行者向け。

 

チョコレートの価格も¥2,000ぐらいして、割高感を感じながらも、まぁしょうがないっかーと腹を括って買った。

 

ところがお土産を買った後、別行動をしていた友人から驚く話を耳にした。

 

 

なんとホテルから少し外れた街に出て、現地の人向けのスーパーでチョコレートを買えば、1/5〜1/10程度の価格で買えるというではないか!!

 

それもお土産に限った話ではない。外食の価格も同様だ。

 

明らかに旅行者向けと現地の人向けで物価が違うだろ!

 

って怒りが湧いたのも束の間、先程の言葉を思い出した。

 

「いっぱい売ってお金持ちになれば、欲しい物が手に入り、何でも出来るから頑張る!」

 

彼女のような観光客を相手にする現地の人は、日々自分が手に届かないような品物やサービスを旅行者に提供する。そして自分達は提供する商品やサービスよりも物価が大きく下がる水準で暮らしている。

 

日々の収入では自分が提供するものに手が届かない。けれど海外から来た観光客は楽しそうに特に苦もなく手を出しては喜んでいる。

 

同じ国にいながら明らかな物価の違い、差に日々向き合わざるを得ない。

 

この事実に気付いたとき、何でも出来るという言葉に、現実に対する強いやりきれない気持ちを感じざるを得なかった。

日本人は恵まれている

僕はこの物価の違いを正すためにある決意をする!

 

と言えればカッコイイのかもしれないけれど、ごめんなさい。
生憎そんな熱いものは持ち合わせてはいない。

 

ただ今回の出来事で、胸に留めておきたいと思ったことがある。

 

世界中どこへでも行けるパスポートを手にし、
その気になれば何でも手に入れることができ、
その気にならなくても豊かな暮らしが出来る国、

 

それがニッポンで、ニッポンに生まれたというだけで恵まれているということを。

 

「日本人は恵まれている。だから感謝しよう」

 

よく耳に、目にする言葉だ。とはいえ日常生活でストレスが無い訳ではないから、中々出来ることではないのは百も承知。

 

だけど既に十分恵まれている、アドバンテージがある国民ということは紛れもない事実だ。

最後に

予め断っておきたいのだけれど、特に現地の人の環境がどうこうとか偉そうなことは言える立場じゃないし、そんなつもりもない。

 

ただよく耳にする日本人が恵まれているということを実感する体験だった。

 

充足感、足るを知るって言葉があるように、今の現状に対する満足感に目を向ける良い出来事だったと思う。

 

幸せにもいくつかの種類がある。

 

刺激溢れた快楽だけじゃなく、現状に対する満足感。これもまた幸せの一種だ。そんな幸せにも目を向けてみよう。

 

おしまい。

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